消えてしまった実家のネコ

その他

2年ほど前まで実家でネコを飼っていました。

名前はレオ。

ロシアンブルーの男の子で、気が強いけど超ビビり、神経質だけど気品に溢れた美しいネコちゃんでした。

元々は、私がどうしてもネコが欲しく、当時まだ一緒に住んでいた親の反対を押し切って半ば無理矢理に飼い始めたのです。

しかし動物が好きな母はレオをとても可愛がってくれ、何かにつけて

「レオちゃんレオちゃん」

愛情をたっぷりと注いでくれ、とてもありがたかったのですが、反面心配もありました。

オスで気が強いこの子はよく家から脱走、そのくせとっても怖がりで、帰って来たら超興奮状態に。そのたび母は噛みつかれたりひっかかれたり。。

隙あれば外に出ようとするこの子がいないうちに洗濯物を干したりドアの開け閉めに気を使う日々…

歳を取った母に、この扱いにくい子を預けてしまってる事に申し訳なさを感じながらも、現在は実家を出てペット禁止のマンションに住んでしまっている私はどうしようもなく思っていました。(この時点で無責任ですよね、ゴメンナサイ)

そんなある日のこと、忽然と姿を消してしまったレオ。。

いつもなら脱走しても必ず戻ってきていましたが、この時は数日経っても帰ってきません。

両親は私に心配かけまいと内緒にしながら必死に探したようでしたが4〜5日経っても戻らず、その後そのことを聞き私も慌てて実家へ帰り1週間ほど必死で探しましたが全く気配がないのです。

ペット探偵に探してもらったり保健所に何度も連絡するもそれらしいネコは見つからずで、そこからもう2年も経ってしまいました。

姿どころか気配すら全く感じさせずにいなくなってしまったレオ。悲しみもですが、不思議で仕方ない気持ちが強く、その気持ちをどこへ持っていったらいいのか、どう踏ん切りをつけるのか、また私なんかより母が辛い思いを抱えているのかな… と心苦しく感じています。

あれから2年経ち、恐らく天国へ行ったであろうあの子のことを考えます。

最近になって思うのは、別れは突然だったものの、できるだけ母に大変な思いをさせないでこの世を去ろうとしたあの子なりの姿だったのかな…?と。

そう思いたいというのもあるのですが、歳を取り、自分のことが自分でできなくなる前に自ら姿を消し、誰にも迷惑をかけないように、姿を見せないようにしたのかな?と。

何だか自分の老後のことや、亡くなる前の人間の姿のことまで考えるさせられるような、そんな出来事でした。

ネコちゃんて、自分の命がそう長くないと感じたら自ら姿を消すというのは聞いたことはあります。

果たして最近の家ネコちゃんもそうなのでしょうか?

案外優しいネコ好きさんに引き取らせて、今も幸せに暮らしてたりして… 笑

そんな希望もうっすら持ちながら、どうかこの世でもあの世でも、幸せな気持ちでいててほしいな。と願います。

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